トランジスターグラマー
「お食事は?後ですね。先に飲みます?」
「そうですね。お腹が空いているほうが感度がいいみたいですからね」
「うふふ・・・そうですわね。そういたしましょ」
I氏がお風呂の準備をしている間に、私は飲み物の準備。
浴室からI氏の鼻歌が聞こえる。
可愛い。
I氏は、私を嬉しがらせるのが得意だけれど、
自らも率直に嬉しがるところに可愛げがある。
ソファーに腰掛け乾杯。
「そう!そう!あのね・・・」
ナンパされた話をI氏にする。
「ふーん。行ったらヴィトンのバッグでも買ってもらえたかもよ」
「それはいらないわ」
「ヴィトンじゃだめなんですね」
「バーキンのクロコダイルだったら動くかも(笑)」
「あー、やはり3桁、いや、4桁くらい自由に使える資金がなきゃ、
ちゃんと遊べないんだよな〜」
「そういうものではないでしょ」
「でも、ホテル●●にお部屋をとってありますなんてさ〜」
「うへ〜」
「ナンだったら、3人でどう?」
「はぁ〜?」
I氏の頬をつねる。
「ねぇねぇ、下だったらどのくらいのがあるの?学生とか?」
「ありえないわ」
「じゃぁ、25,6あたりとか?」
「そうねぇ・・・・」
「やっぱりあるんだ。ちょっとつまみ食いしたりして?」
「馬鹿言わないで」
「なんか傷つくなぁ〜」
「どうして?」
「myさんを独占しちゃいけないってことなんですよね」
「そんな事ないわ。じゃなきゃ、こんなところに一緒にいませんでしょ?」
「うーん」
I氏にとっては、あまり面白くない話題だったらしい。
「大好きよ」
私は、アナタのモノよという気持ちを込めて言う。
「・・・・あっそういえば、まだキスしてなかった」
唇が重なり、I氏の手が胸を包み、
すーっと指が頂点に集まりワンピースの上から刺激する。
「あぅん・・・」
「もう、感じ初めているのかな・・・・・ん?」
ワンピースを脱がせようとしているけれど、手が迷っている。
「うふふ。脱がせられるかしら?ちょっと複雑なのよ」
前ボタンを開ける、背中のファスナーを探すけれど無い。
「どうかしら・・・無理かしら」
「そんなことない」
意地になっている。
「あっ・・・あった。ん?・・・分かったこうするんだ」
脇ファスナーで、腕を片方ずつ胸元からはずすタイプのワンピース。
「知恵の輪は得意なんですよ。このくらい楽勝楽勝」
するすると脱がされてしまう。
曝されたのは藤紫のレースのブラ&ショーツにガーター。
「綺麗ですよ。本当にmyさんはトランジスタグラマーですね」
「トランジスタグラマーって・・・・」
「言いませんか?」
「最近はあまり聞かないですわ(笑)なんだか、昭和な感じ」
「そうですかぁ・・・でもぴったりの表現だと思いますけれどね」
「うふふ。嬉しいですけれどね」
私はどちらかというと小柄な部類。
若い頃は、欧米に仕事で行くと、
大柄な欧米人の中で少しコンプレックスを感じていた。
小柄なアジア人。
今思うと、馬鹿らしいけれど若い頃は中身にも自信がありませんでしたしね。
でも、20代後半になり、カラダのラインが柔らかく整いはじめてきて、
ボン・キュッ・ポンを綺麗にまとめて、
自分なりの魅力の引き出し方を研究し、
今は、I氏の言う所の"トランジスタグラマー"な私を結構気に入っている。
一朝一夕には出来ない、このカラダ。
それをI氏の嬉しがらせてくれる言葉の美容液で更に磨かれる。
いくつになっても、女は辞められない。
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トランジスターグラマー:1959年(昭和34年)の流行語
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